下川きくえブログ
「交通事故~奇蹟の復活・闘病記」 『第3章』
仕事への正式な復活は2008年の1月。大学院は、2007年の9月から復学。大学院は、行かなくてもいいし、レポートだけだったので。
会社は丸一日仕事できる状態じゃなければ、来てもらっては困ると、言われ、更にリハビリで、機能回復と筋力アップを図る。
治療、加圧トレーニング、プール、水中ウォーク、いいと言われることは、いろいろと全てやった。
自宅に、自転車ごぎの機械まで買って。筋トレ、股関節をやわらかくするのに最適。
今でも痛い。天気が悪いときとか。
筋肉がなくなるとやってられない。筋肉の大切さにほとほと気づいた。カーブスでやって筋力つけたのに、全部無駄だったと悔しかった。でも無駄ではなかった。
スポーツをやって鍛えたことのある人は回復が早い。
筋肉は全部なくなってしまうけれど、体が覚えている。 全くやったことのない人とは違う。痛みの種類が明確にわかった。筋肉痛、けがの痛み、骨折の痛み。これは続けても大丈夫とか。
おばあちゃんとかになっちゃうと、痛い、痛いって動かさない人がたくさんいた。スポーツをした経験があると、体の動かし方を心得ている。車椅子から立ち上がるときも、こうじゃなくて、体をこう前に倒してこう立ってごらん。体を楽に動かせる方法を知っているので、リハビリ室で励ましながら、教えてあげたりしていた。
筋肉群。筋肉が連携している。 すごく小さい筋肉でもたったひとつでも、動かさないと固くなって動かなくなる。それがほぐれた瞬間に突然ふっとできるようになるときがあって、あー、そういうことだったんだ、と気づく。人間は体を使わないと、一時的に動きを忘れる傾向にあることも知った。だから日々のトレーニングが重要なんですね。
トレーニングは右肩上がりに順調にいかない。全然進歩しないときってある。スポーツと同じ。そのときにコツコツやっていると、ふっと上がる瞬間があるんだけど。時々、リハビリやめたくなっちゃう。でも、階段上に右肩上がりになる。限界かなと思うんだけど、ふっとできる。ぐっとのびる。それが楽しいから、励みになって続けられた。
靴下がはけるようになったとか、指先までお風呂で洗えるとか。
退院してシャワーを浴びれるようになっても、筋力がないので立ってシャワーが浴びられない。介護用品の高い椅子が必要。筋肉だけじゃなくて脂肪もなくなったので、裸で座るといたかった。
トイレも、便座が痛いのでウレタンを置く。
洗面所に立って顔を洗うのは高度。そうとうあとにならないと出来なかった。
当たり前のことがしたい。ちょっとずつできるようになるのが幸せ。すごく些細なことが幸せ。普通の人に感じられない。湯船は最高!!!感動でした。
お風呂の床をしき直して、いたるところ、取手みたいなのをつけて。
玄関で靴を脱いで上がることができなかった。最初は玄関に椅子をおいてもらって。それでも手で脱げないからマジックハンド。そういうのもできるようになる。椅子使わなくて脱げる! 低レベル。赤ちゃんがいろいろできるようになってキャッキャする感じ。
松葉杖のほうが安定感があるが、松葉杖を使いこなすのは、結構難しい。スキーで2回くらい骨折した経験があったので、できちゃったけど、けがの経験もないままに40代以降、とくに女性は、力がなくて松葉杖使えないそう。上手といわれた。スポーツ選手ってけがしてもすごい。こんなときに役に立つ。
リハビリの先生に、よく歩いてくれるので助かると言われた。杖を使おうが何をしようが、自分で歩いた。でも腱鞘炎になった。最初は足が本当に弱ってたから4本足。しかも、手の方が6割、7割。手で歩いていたと言っても過言じゃあない。手が腫れてひどい状態。手のマッサージをたくさん受けた。
リハビリの部屋には、色々な人がいる。足が切断されてた方3人。60代の男性、40代の女性、11歳の女の子。 3人に共通していることは、前向き。すばらしかった。決して愚痴をこぼさずに、黙々とリハビリを続けている。私は、文句や不平ばかり言っている自分が、恥ずかしかった。私にはまだ足がある。切断されなかったと思った。今は、まだ動かせなくても、いつかは、きっと動かせるようになる。いや、動かすんだ!
おばあちゃんとか体を動かさない患者さんに、動かし方のコツを教えてあげる。リハビリの先生も手が回らない。ほんのちょっとでも、前日より進歩したら、「できるようになったじゃないですか」、と励ましあいながら。困っている、悲しんでいる人を助けたくなっちゃう。
お見舞いにみんなが来てくれる。幸いにして脳障害がなかったので、体は動かせなくても、口だけは達者。お見舞いに来たひとたちから、共通して言われたことは、「きくちゃんを励ましにきたのに、何だか励まされっちゃった。」とよく言われた。
逆に私のほうから、「顔色悪いわね、どうしたの?」と聞くと、お見舞いに来てくれた人から 「実はね、最近、からだの具合が良くなくて。。。」と人生相談みたいになっちゃって。相手の状態をみながら、この人にはこの治療法がいいかな?と思って、「この先生を紹介します。連絡しといたから行ってみて。」とコンサルタントもやったりして。。。
エンジニア。
自分でこつこつもやるんだけれど、チームプレイが重要。商品を世に送り出すってことは、ものすごく多くの人の手を経る。開発エンジニアはスポットライトを浴びるけど。企画、マーケティング、営業、商品設計、製造、品質管理。多くの人と一緒にやらないとモノづくりはできない。ひとりひとりの技はあるけれど、まさに総合芸術。
約2年ぶりでカーブスに戻った。病院のリハビリの保険もきかなくなり、そろそろ普通のジムもできるかな、と思い試しに復帰。スタッフメンバー全員に、わーっと迎え入れられて、感激!!!まさに、徳島で入院中に思い描いていた、アレ、あのイメージそのままの再現だ。自分自身で、超感動!
最初、慣らしでこわごわ。できないのは飛ばして。さすがに、今でもストレッチでしゃがむのはできないが、このあたりまで、この程度でと言われているうちに、ジムトレーニングはだんだんできるようになり、まるまる1ヶ月で普通にできるようになった。ドクターもけっこうびっくりしている。
今幸せ。起き上がれないこともないし。歯を磨き、顔を洗い、筋力ってありがたい。腹筋、背筋が戻っていないので、ずっと立っているのはつらい。蒲田始発を並んで待つ。階段も最初は大変だった。帰りもちょっと待ったり、蒲田止まりを待ったり。カーブスに駅から歩くのもリハビリ。万歩計をつけている。
絶対寝たきり老人にはならない。ぴんぴんころりを目指す。
理由。肺にタンがたまる。寝たきりだとたまっちゃって、せきがとまらなくなる。ものすごく苦しかった。肋骨折ってせきができない。すごく痛い。ぐっと押さえて、せきがでて、ぐわっとタンが出てくる。このくらいなら大丈夫といわれて。
絶対寝たきりにならないと心に誓った。若かったから、自分で出せる力があったけど。お年寄りは大変だと思う。
体を鍛えなくちゃ、足腰立たなくなったら大変。杖をつくのがいやで歩かないというのはよくない。使った方がいい。歩くのは日常の基本動作。でも、筋力はトレーニングをしなくちゃ絶対につかない。カーブスで実感した。
筋肉がつくと、相乗効果で歩くのが楽しくなる。体の使い方が前よりうまくなったかも。腰や膝を痛めないような動きを自然にしている。前は動けるからと無理をしちゃって。
仕事。前に比べるとまだまだ完全には。カーブスは1週間に一度。
今は技術をお金に換える仕組みをやっている。
(この後、お仕事のお話を数分程度)
(完)
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